毎年、数億ドルの賠償金が(機関)投資家によって回収されないままになっています。これは、債権届出の不提出、遅延、記載や訂正の誤り、取引データの不足などの理由によるものです。債権届出には手間と時間がかかりますが、機関投資家の多くは、多数の債権届出に適切かつ適時に対応し、取引データの問題を解決するリソースや経験を持ち合わせていません。DRRTはこのような機関投資家に支援を提供しています。
DRRTが提供するグローバルな債権届出サービスは、証券訴訟(クラス・アクションやその他の集団訴訟(オーストラリアとオランダでの和解)など)、証券取引委員会によるディスゴージメント(不法利益吐き出し措置)、ならびに大型倒産事件を網羅しています。DRRTのグローバル債権届出チームは、機関投資家のために、米国、カナダ、オーストラリア、オランダ、ドイツ、日本などで10億ドル超の損失を回復し、会計・報告、和解金支払を行ってきた実績があります。
債権届出には手間と時間がかかり、リスクの高い仕事ですが、機関投資家の本業ではない業務です。このため、DRRTのクライアントである機関投資家は、外部専門家であるDRRTにこの業務を委託しています。これにより、機関投資家であるクライアントは受託者責任を満たしつつ、社内のリソースを本業に配分することが可能になります。また、多くの場合、本業以外の業務をDRRTのような第三者に委託するために生じる費用は、最終的な受益者であるミューチュアル・ファンドや投資口座において負担することが可能です。
債権届出サービスの概要
プロアクティブ・ポートフォリオ・モニタリング(Pro-Active Portfolio MonitoringSM 、略称PPM)
DRRTの自動PPMシステムは、損失回復の機会を見落とすことのないように、虚偽の情報開示が行われた証券について投資ポートフォリオとの照合を行います。DRRTは、全証券の取引データを一括ダウンロードし、またはケースごとに対象証券の取引データについてクライアントから提出を受けます。クライアント側の労力を最小限に抑えるため、カストディアンやバック・オフィスとの連絡をDRRTが担当します。
証券訴訟(クラス・アクション)における債権届出
虚偽の情報開示が行われた証券がポートフォリオに含まれていた場合、DRRTはファンドごとに対象となる取引に検討を加えます。全ての取引データは、経験豊富な専門家とデータ・アナリストからなるチームにより、ケースごとに定められる要件とクレイム管理者が定める要件に従って処理され、適時に債権届出を完了します。
倒産手続における債権届出
DRRTでは、証券訴訟(クラス・アクション)や証券取引委員会の和解手続における債権届出のほか、大型倒産事件での債権届出も行っています。これらの事件を扱うかどうかは、倒産会社の資産額に基づいて、当事務所の担当部門が決定します。DRRTの米国および欧州事務所が取り扱った事件としては、Lehman Brothers事件(Lehman Brothers Holdings Inc.、Lehman Brothers International (欧州) 、Madoff事件、Stanford事件および米国、欧州における関連事件、ならびに Espírito Santo事件(主にEspírito Santo Financial Group Luxembourg, S.A.)などがあります。
オランダの財団和解
DRRTは、集合的和解制度(WCAM – Wet collectieve afwikkeling van massaschades)の下でのオランダ財団訴訟を多数手がけており、財団の設立、成功報酬の設定、リスクを負わない方法、訴訟提起などに関与しています。DRRTは、和解財団に何千もの機関投資家参加者を登録してきました(Royal Dutch Shell事件、EADS事件、Fortis事件、BP事件、Tesco事件、SNS事件、Royal Imtech事件、Libor事件など)。この財団は、WCAM法の下で欧州全体の調停人と強制可能な集合的和解を成立させることができます。和解成立後は、米国のクラス・アクションにおいてクレイム管理者を通して行われる手続と同様に、和解金の分配を求める債権届出においても機関投資家を支援しています。
オーストラリアのクラス・アクション
DRRTは、オーストラリアの著名な法律事務所と連携し、オーストラリアの全てのクラス・アクションをモニタリングし、機関投資家のために経済的リスクを負うことなく匿名で損失を回復する機会を提供しています。当事務所は各クラス・アクションを分析し、和解参加に必要となる文書をクライアントのために作成します。クライアントは、DRRTのオーストラリアでの法務および債権届出での専門的知識を利用することが可能です。また、経済的リスクや和解に参加した事実が公表されるリスクを負うことなく、和解に参加することが可能です。DRRTは、和解前の文書作成、債権届出から損失回収までクライアントを支援します。他の機関投資家と共同で手続に参加することにより費用を抑えることも可能になります。
特別なサービスと強み
金融調査およびデータ分析
高度な専門知識をもつ債権届出の専門家とデータ・アナリストは、最新技術を用いて広範な金融調査、統計モデル、投資データ分析、証券パフォーマンス評価、損失計算を実施しています。
債権届出モニタリング
クライアントは、債権届出の状況をモニタリング、追跡するシステムへのアクセスが可能になります。届出番号、損害、分配比率、分配金額、その他関連情報などを閲覧していただけます。
クライアント・レポートおよびウェブサイト・ポータル
当事務所のウェブサイト上で提供するウェブ・ポータルから様々な報告ツールをご利用いただけます。ポータルはクライアントのニーズにしたがってカスタマイズされ、各債権および事件に関する情報が提供されています。
柔軟性ある料金体系
各クライアントの事情を考慮し、ニーズを満たすように、柔軟性のある料金体系を提供しています。
パーソナルな関係
DRRTはクライアントごとに異なる要望を満たすサービスを提供しているという評価を得ています。クライアントとの関係構築を重視し、クライアントごとにスペシャリストを配属して、取引データの特徴およびコードを詳細に分析することにより、損失回復を最大化しています。取引データについてクレイム管理者から問合せがあると、回復プロセスが遅れ、問題が解決されなければ支払額が減少することになりますが、DRRTでは、クライアントごとにスペシャリストを配属することにより、クレイム管理者から問合せを受けることなく、支払が行われるよう努めています。
セキュリティとデータ保護
DRRTは最高水準のセキュリティ基準を適用し、また、EU加盟国とスイスからの個人情報の収集、使用、保持に関しては米国商務省が設置した米国-EU間および米国-スイス間 セーフ・ハーバー・フレームワークに準拠しています。DRRTはセーフ・ハーバー・プライバシー原則を厳守しています。クライアントに対しては、Winzip、SEPPmail暗号化、FTPサーバー・アクセスなどにより安全にデータ交換を実施しています。